「千葉市が『学びの多様化学校』設立へ:不登校支援と地域活性化を実現する取り組み」

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「学びの多様化学校」とは? 千葉市の挑戦

近年、不登校の児童生徒が増加し、教育の在り方が問われています。

その中で、千葉市は「学びの多様化学校」設立計画を発表しました。

この学校は、不登校の中学生が中学校から転籍し、そのまま卒業を目指せる仕組みを整備するものです。

この計画では、旧中学校施設を改修することが予定されており、さらに、併設される保育所や特別養護老人ホームのほか、プロバスケットボールチーム・アルティーリ千葉の練習場とも連携することで、地域とつながる場を創出し、生徒の学びに役立てるといいます。

今までは学校と言えば、学校施設内でほとんどすべてが行われましたが、今回の計画では、学校の施設外とのつながりも計画されている点において、大げさかもしれませんが、町全体を巻き込むプロジェクトに発展しそうな気がします。


不登校生徒への支援が未来を拓く

文部科学省の調査によれば、不登校生徒の数は全国的に増加傾向にあります。

千葉市でも、中学生の5.4%、小学生の2%が不登校で、昨年度は2142人に達しています。

こうした子どもたちにとって、「学びの多様化学校」の設立は、学校教育への復帰や社会参加への第一歩となると思います。

くしくも同じ時期に、フリースクール通った生徒の成績がオール1だったという琉球放送の記事が掲載されました。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rbc/1593905?display=1

学校に通えなくなる理由は様々です。

家庭環境によるものもあれば、学校でいじめにあう場合もあります。

私自身は、中学時代の性被害の影響で、高校進学後人間不信に陥り、その結果学校に通わなくなり、最終的には高校を中退しました。

新しい環境が合わなくなったりしたことで、子どもの未来が閉ざされてしまうことは避けたいものです。

一度つまずいたり、休んだりしても、学校や社会に復帰できるというシステムの構築こそがこれからの日本には大事だと思います。

今回千葉市が予定している「学びの多様化学校」は、個々の生徒に合わせた柔軟な学びの場を提供し、次のステップに進む支援となると思います。


空き教室や団地を活用した多様な学びの可能性

千葉市の取り組みは旧中学校施設を活用する点でも評価できますが、他の場所でも同様の活用が可能だと思います。

学校の空き教室の活用

少子化の影響で生徒数が減少し、多くの学校で空き教室が目立つようになりました。

私の近所の小学校も生徒数が減少してしまい、外から見ても使用されていない空き教室が大量にあります。

こういった学校でも、生徒がいる以上維持費が必要になります。

税金の効率的な運用という側面においても、空き教室の友好的活用は必要です。

もし、こうした教室をフリースクールや地域活動の場に転用すれば、税金も有効に活用され、地域全体が恩恵を受けるのではないでしょうか。

団地の空き部屋の活用

日本はいたるところに団地がありますよね。

私の住んでいる地区にもあります。

こういった、昔建てられた団地でも空き部屋が増加しています。

その空き部屋をそのままにしておくことは非常にもったいないことです。

これらを活用して、家庭的な雰囲気で学べる小規模スクールを設立するのも一つのアイデアだと思います。

街の活性化への影響

空き家が増加すると犯罪の治安の悪化や防災面でも問題が出てくると言われています。

空き部屋や施設が犯罪の温床になる前に、自治体が主体となって活用を進めることが必要です。

そして、子供が育ちやすい街づくりをしていくことは、若い世代に「住みやすい街」「子育てしやすい街」としての魅力を発信することにもつながると思います。


教育の多様化が街づくりを支える未来

教育の多様化は、子どもたちの未来だけでなく、地域社会の未来にも大きな影響を与えます。

千葉市の計画は、不登校生徒への支援と地域の活性化という二つの課題を同時に解決する可能性を秘めています。

全国的には、文部科学省が300校の「学びの多様化学校」設立を目指しており、これからこういった取り組みは増えることでしょう。

空き施設や地域資源を最大限に活用しながら、住みやすい社会、子育てしやすい街を実現することが、子どもたちの明るい未来をつくる鍵となると思います。


こども家庭庁の試み

「学びの多様化」とは関係ないのですが、こども家庭庁も、子供をめぐる環境をよりよくするためにいろいろとされているみたいです。

今朝Xを見ていたところ、内閣府特命担当大臣の三原じゅん子氏が、がんや難病など、生命を脅かす状態にあるこども達とその家族が、遊び、学び、触れ合いを通して、笑顔あふれる時間を過ごす場所である、「こどもホスピス」の、全国普及に向けた取組を進めることとおっしゃっていました。

こういった試みは子供に関する環境をよりよくするうえで非常に大事だと思います。

また、子ども家庭庁のホームページを見たところ、11月7・8日、コロンビアの首都ボゴタにおいて、第1回こどもに対する暴力撲滅グローバル閣僚会合が開催され、日本政府を代表して、こども家庭庁から髙橋長官官房審議官が参加されたそうです。

https://www.cfa.go.jp/policies/international/20241107

私は中学時代は一日30発以上担任で部活の顧問から殴られていましたが、高校時代は暴言も暴力も一切ありませんでした。

そして、私は当時の体験から、「スポーツの指導においては、暴言や暴力は一切不要である」という事を学びました。

不必要な暴力や暴言は、子供の心を荒れさせていきます。

厳しい指導=暴力や暴言ではないという事は、今の時代に生きる私たちがしっかりと後世に伝えるべきことだと思います。

学びと地域の新しい形を模索して

「学びの多様化学校」は、不登校生徒に新しい可能性を提供し、地域の未来に貢献する一歩です。

生まれたときから大人になるまで、すべてが都合よくいけばいいのですが、なかなかそうはいきません。

そうなった時に「どこかで誰かが手を差し伸べてくれる」と感じることが子供の成長のために必要だと思います。

今回の「学びの多様化」などによってよりよい環境が作られていくことを願ってやみません。

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