以前も書いたのですが、数年前群馬県草津町の黒岩町長から性被害に遭ったと草津町の女性市議会議員が訴えた事件があります。
この件はメディアでもそれなりに報じられ「セカンドレイプの町草津」などとTwitterでも騒がれていました。
ABEMA TIMESの記事を読めばわかるのですが、実はこの件はでっち上げでした。
https://times.abema.tv/articles/-/10102567
いわゆる冤罪事件です。
そして、この虚偽の訴えをした女性議員は虚偽告訴罪で起訴されています。
私は中学時代担任で部活の顧問からキスをされたりフェラチオをされたりさせられるという性被害に遭いました。
「なんで性被害に遭った人間が性犯罪で冤罪になった事件について書くんだ」という疑問をお持ちの方もいると思います。
それに対する私の答えは、「性犯罪の問題は、性加害の問題と冤罪の事件を両方議論しないと被害者のためにならない」という事です。
当然ですが、性犯罪は許されるものではありません。性犯罪を犯しした人間に対しては厳しい処分がされるべきです。
ただ、被害者を名乗る人間が常に正しいわけではないのも事実です。
中には他人を貶める意図で被害を申告する場合もあります。
もし、冤罪について全く議論をすることなく「被害者の言う事を信じろ」と一方的にいってしまうと、1件の冤罪事件が起きてしまった場合、「あの被害者の言っていることも嘘なのでは」という逆風が吹くことが考えられます。
被害を申告される方は本当につらい思いをされています。
「言っても信じてもらえないのではないか」「言った事で世間からバッシングされないか」という恐怖を感じている方は多いです。
私自身の件で言うと、私の件では2018年4月の時点で加害教諭が私の下着を所持していることを認めていました。
加害教諭は男性であり3年間担任で部活の顧問でした。
仮に何らかの理由で私の下着を手に入れたのであれば、下着を返すのは容易なはずです。長期間保持する理由などありません。
ちなみに、松戸市教育委員会や千葉県教育委員会に加害教諭が下着を所持していたことを伝えた時、彼らは皆絶句していました。
要するにそれだけ異常な行為だという事です。
しかし、2022年9月23日に裁判で勝訴が確定するときまで私は非常に不安な毎日を過ごしていました。
たとえ相手が下着の所持を認めていても、世間では加害教諭の方を持ち「それが加害教諭のメールかわからない」と言い出す人もいます。
また「それだけでは何が起きたかわからない」と言われる可能性もあります。
そのため、裁判に勝ちわいせつ行為の事実が認められるまで非常に不安な毎日を過ごしていました。
性犯罪は密室で行われるため証拠を集めることが非常に難しいです。
加害教諭が下着の所持を認めていた私ですら、非常に強いストレスにさらされていたことからすると、他の方々がさらに強いストレスにさらされていることは容易に推察できます。
周囲に自分を守ってくれる方がいるのならまだいい方です。しかし、多くの被害者は誰にも相談することが出来ません。
また、自分を守る術を持っていません。
場合によっては加害者から「証拠もないのに適当な事を言うな」などと脅されている場合もあります。
多くの被害者はそういった弱い個人の人間です。
私が守りたいのはそういった個々人の被害者の方々です。
この虚偽申告をした女性議員がどういうつもりでこういった事をしたのかはわかりません。
ただ、正直かなり怒りを感じる事件ではあります。
こういった事があると、本当に被害に遭われた方が被害を申告できなくなります。
それだけは避けなければいけません。
そのためにも、性犯罪について議論がなされる場合は、被害者についてよく知るという事と並行して冤罪についても学ぶ必要があると思います。
黒岩町長はかつてアベプラでこの件については「中身について議論もせずに責められた」と述べています。
挙句に性被害を訴えた女性議員らに「証拠はあるのか」と聞いたところ、その女性議員が自身の名前を出して「私が証拠だ」と述べたと言っています。
やはりそういった経緯を見た時に、性犯罪についての議論がなされる時は、ある程度の事実関係などの中身についての議論をする必要があると感じています。
被害に遭われた方は証拠を持っていない場合があるので「それでは加害者が有利になる」というかもしれません。
ただ、証拠がない場合でもある程度の事実関係などを語ることは出来る部分があります。そういった事はやはりする必要があるのかなと思います。
ただ、非常に大変な事です…。
性被害を語ることは非常に難しいことです。
加害者の中には非常に狡猾な人間もいて証拠をなかなか残さない場合もあります。
また、加害者の行為があまりに悪質な場合、被害者は名乗り出るまで時間がかかってしまい、被害を名乗り出た時は時効が成立していたりするなどの不利益を受けることも多いです。
こういった問題に対してどう取り組むかは議論されるべき問題だと思います。
私自身も言い方を間違えれば、真意が伝わらず誤解を受ける可能性もあります。そのためなかなか難しい問題です。
ただ、その中でも冤罪について語ることを避けてはいけないと思います。
ご理解いただけると幸いです。